2008年12月28日日曜日

金利動向を予測する方法 -2008/12/28 update-

(1)住宅ローンの借り入れ金利が何に基づいて変動しているのかを知る。
 まず、変動金利の住宅ローンがどのようなものに基づいて決定されているのかを知る必要があります。
 大きく分けると、a) 日銀の政策金利 と、b) 銀行によって定められる優遇金利 とになります。
 それぞれについて次の説明します。

1a) 日銀の政策金利 
 住宅ローンの変動金利(特に、店頭金利として表示されているもの)は、一般的に、いわゆる政策金利(日銀による、無担保コール翌日物の誘導目標金利)を基準にして決定されています。
 したがって、日銀が利上げするか否かによって、住宅ローンの変動金利額、ひいては、月々の支払額も変わることになります。そのため、変動金利に関心のある人々は、日々、日銀の動向に目を光らせることになります。
 2008年12月時点で、日銀の政策金利は、0.1%となり、変動金利の店頭金利は順次2.475%に設定されていくこと予想されます。
日銀の金利動向予測の仕方についてはこちら

 1b) 銀行の優遇金利 
 最近は、店頭金利から一定の利率を割り引く優遇金利を導入しているケースが多く、その優遇幅は銀行によりまちまちです。2008年9月時点では、全期間1.0%程度の割引くところが多いようです。気前の良いところでは、全期間1.3%割り引くなんてこともあります。
 この優遇幅の決定は銀行の方針に依存するため、短期的に変化するものであり、市場動向を注目しておく必要があります。
 たとえば、2000年初頭は、変動金利の優遇といったことはあまり盛んではなかったようですが、今は変動金利を店頭金利のまま借りることは考えられません。
 その一方で、2007年には、基本的に全期間1.2%割り引くとしていた横浜銀行も、2008年には、全期間1.0%の優遇幅に変更するなど、一様に割り引き幅が増加する傾向にあるわけではありません。
 優遇金利は、銀行の顧客獲得競争により定まることになるので、住宅市場が落ち込んでいる間は、当面各行ある程度の優遇金利を用意するものと考えています。
 ただし、平均値よりも割り引かれた優遇金利のものについては、時間が経てば、平均値に修正されていく可能性があることに留意しておく必要があると考えています。
 また、昨今の各行の優遇幅の違いが大きくなってきているため、住宅ローンの借り入れ金利の予想においては、各行の優遇状況を十分確認しておく必要があります。

(2) 各要因について、日々動向を収集し、影響を考える。
 日銀は利上げを行えそうか、銀行は優遇幅を大きく変えることができそうか、これらをさまざまな情報から予測していくことになります。
 日本の景気動向、インフレ動向、住宅市場動向については、少なくとも情報収集しておくと良いと思います。
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